創立60周年を迎えて
2022年1月05日(水)03:28
カテゴリー:企業情報
創立60周年を迎えて
株式会社キャビックは、1962年(昭和37年)1月5日に西京タクシー株式会社として設立され、2022年(令和4年)1月5日をもちまして創立60周年を迎えることができました。これも偏にご利用者皆様のご厚情並びに社員の弛まぬ努力のお蔭と心から感謝申し上げます。
2019年度にはタクシー事業をはじめとして、自家用自動車運行管理事業、介護福祉関連事業や自動車整備事業等で年間売上約20億円規模となりましたが、2020年度はタクシー事業がコロナ禍の影響を大きく受けるなか、対前年比60%減(約6億円減収)と大きなマイナスとなりました。今年度も新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けながら昨年度よりは改善していますが、タクシー事業の現状は厳しく、存亡の危機にあると言っても過言ではありません。
コロナ禍以前、私達は「オーバーツーリズム」と称してインバウンドを中心に京都を訪れる観光客に批判的なところもありました。何れにしても京都は国際観光都市。国内外の観光客の入洛で経済的に潤ってきたことは間違いありません。コロナのワクチン接種が国民に行き届いたとしても従来の様なタクシー需要が戻ってくることは考え難いでしょう。そこを心しながら、新しい現実に合わせて自らの事業を進化させていくことが大切だと考えております。今は、新しいサービスや新しい事業の在り方を考えていく格好のチャンスと捉え、「something new」を前向きに探っていく時ではないでしょうか。
特にスマートフォンの出現によってタクシーの在り方が劇的に変わってきているのではないか?
IoTシステムの急速な進展により、キャッシュレス決済が導入され、クレジットカードや電子マネーによる運賃・料金決済は既に実施されている他、アプリからのタクシー配車、空港定額や事前確定運賃等も利用可能になりました。また、シームレスな移動を実現する『Maas(マース)』に象徴されるようにタクシー、バス、鉄道、レンタル自転車など様々な公共交通サービスをスマートフォンアプリで一体的に提供し、経路検索、予約、発券、配車、決済まで行うことができる理想の移動システムも実証実験が進んでいます。更に可能性として、自動運転(レベル3~5)タクシーやドローンタクシーも近未来には実現化されるかも知れません。
昨日の現実に戻そうとする取り組みではなく、キャビックの強みである「移動」・「介護」・「環境」を有機的に提供し、来たるべき新しい現実に合わせて自らの事業を進化させていくことが大切だと考えております。今後とも地域社会で必要とされる企業を目指して参りますので更なるご理解とご支援を賜りますようお願い申し上げまして創立60周年のご挨拶とさせていただきます。
代表取締役 兼元 秀和